「料理長のじぃさんだろ!?
俺はらへっててさー!なんか作ってきてくれよ!!」


と照れながら頭をかいた。
日を浴びた茶色の髪には汗が光り、屈託のない輝いた笑顔が言葉に悪意がないものだと証明している。


「はーっはっはっはっ!!」


たまらず大声で笑ったガーラントは、
"決めた"とばかりに二人を呼び寄せたのだった。
ガーラントの目の前に直立したブラストとカイ。ブラストにグーで殴られたカイは、納得いかないというように口を尖らせている。


「ほら!謝るんだカイ!!」


頭を掴まれ無理矢理下を向かされる少年。


「わぁーった!わぁーったって!!いてて…」


そんな様子をにこやかに見つめているガーラント。
そして穏やかに口を開くと、カイと呼ばれた少年に問う。



「カイと言ったな。お前さん使者をやってみる気はないかね?」