「…ティーダ王ー!貴様の狙いはトモミ先生かーっ!!?」
セリフを忘れたと思った棒読みの偽キュリオが助け船を出すが…
「…冗談を言わないでくれたまえ…」
「え!?」
急にトーンを下げたアランの声と瞳の色が殺意にも似た冷酷さを匂わせはじめた。
そして彼の言葉に慌てたトモミは真っ青な顔で飛び上がっている。
「なに?雲行きが…」
ようやくおかしい事に気づいた生徒たちの顔からは笑いが消え、皆の瞳がアラン一点に集中する。
(どうしちゃったのかしら…お父様…)
「……」
と、嫌な予感にアオイの胸はざわつき始める。
(…まさか…っ…)
「私の狙いはただひとり…」
タッと地を蹴ったアラン扮するティーダがアオイの背後に舞い降りる。
「…アオイ、愛しい君を今、攫(さら)う…」
バァサ―――…
彼は翼ではなく、漆黒のマントを翻したのだった―――。
セリフを忘れたと思った棒読みの偽キュリオが助け船を出すが…
「…冗談を言わないでくれたまえ…」
「え!?」
急にトーンを下げたアランの声と瞳の色が殺意にも似た冷酷さを匂わせはじめた。
そして彼の言葉に慌てたトモミは真っ青な顔で飛び上がっている。
「なに?雲行きが…」
ようやくおかしい事に気づいた生徒たちの顔からは笑いが消え、皆の瞳がアラン一点に集中する。
(どうしちゃったのかしら…お父様…)
「……」
と、嫌な予感にアオイの胸はざわつき始める。
(…まさか…っ…)
「私の狙いはただひとり…」
タッと地を蹴ったアラン扮するティーダがアオイの背後に舞い降りる。
「…アオイ、愛しい君を今、攫(さら)う…」
バァサ―――…
彼は翼ではなく、漆黒のマントを翻したのだった―――。