苛立ちを隠せずにいるキュリオは、その表情を隠すために使用したつもりなのだが…
品に溢れた美しい顔立ちのキュリオの場合、逆効果になってしまった。
伊達眼鏡を身に着けた彼の色香は凄まじいものがあり、それに抗うことなど普通の人間に出来るはずがない。
学園内の女子という女子に加え、アオイにも言えることだったのだ。
(お父様の眼鏡姿、初めて見た…こんなこと言ってはいけないのかもしれない。でも…)
『無理をさせてしまってごめんなさい…お父様。でも…すごく素敵です』
ほんのり頬を染めたアオイがキュリオに笑いかけた。
すると…
『……本気で言っているのかい?』
驚いた表情を向けたキュリオにアオイは笑みを深めて頷く。
『はいっ!なんだか別人のような…中身はお父様なのに、一緒にいるとドキドキしてしまいそうです』
『……』
アオイの言葉を聞いたキュリオは黙り込んでしまった。
(別人のように見える私に…アオイが胸を高鳴らせる?つまり私に対しては…)
複雑な色を浮かべたキュリオが手放しに喜べない理由がこれだ。
(私は私を捨てるべきなのだろうか…いや、しかし…)
『…あ、あのお父様?』
『……』
深く考え込んでしまったキュリオにアオイはどうしたらよいか戸惑っていたのだった―――。
品に溢れた美しい顔立ちのキュリオの場合、逆効果になってしまった。
伊達眼鏡を身に着けた彼の色香は凄まじいものがあり、それに抗うことなど普通の人間に出来るはずがない。
学園内の女子という女子に加え、アオイにも言えることだったのだ。
(お父様の眼鏡姿、初めて見た…こんなこと言ってはいけないのかもしれない。でも…)
『無理をさせてしまってごめんなさい…お父様。でも…すごく素敵です』
ほんのり頬を染めたアオイがキュリオに笑いかけた。
すると…
『……本気で言っているのかい?』
驚いた表情を向けたキュリオにアオイは笑みを深めて頷く。
『はいっ!なんだか別人のような…中身はお父様なのに、一緒にいるとドキドキしてしまいそうです』
『……』
アオイの言葉を聞いたキュリオは黙り込んでしまった。
(別人のように見える私に…アオイが胸を高鳴らせる?つまり私に対しては…)
複雑な色を浮かべたキュリオが手放しに喜べない理由がこれだ。
(私は私を捨てるべきなのだろうか…いや、しかし…)
『…あ、あのお父様?』
『……』
深く考え込んでしまったキュリオにアオイはどうしたらよいか戸惑っていたのだった―――。