「…僕はダルド、銀狐(シルバーフォックス)だった」



「ダルド…いい名前だ。私は必ず君の力になる。いつでも頼って欲しい」



慈悲にあふれたキュリオの眼差しに、またダルドの目頭が熱くなる。



「…っありがとう、キュリオ…」



偉大な王の胸の中、心を開いた人型聖獣がひとり。



「…ぼ、僕も必ずキュリオの力になる…」



そして彼が鍛冶屋(スィデラス)となりその才能を開花させるのは…これからそう遠くない未来の話である―――