「…キュ…リオ…」



差し出されたキュリオの手が嬉しく、ダルドも右手を伸ばしたその時…




―――ガサガサッ




二人の背後で不気味にその身を揺らした草木たち。



「…っ!!」



いうまでもなく、その音に激しく動揺を見せたのは人型聖獣のダルドだ。




「…っだ、だめ、…ぼ、僕…一緒にいけなっ…」




伸ばした右手をダルドは勢いよく引込め、何かに急かされるようによろよろと立ち上がる。