「…いや、そう言ってくれて嬉しいよ。ありがとうロイ」 優しい笑みを向けられ、ロイの頬はさらに上気していく。 「い、いえっ!! …キュリオ様の大切なアオイ様のお召し物。このロイ、全身全霊をかけて手掛けさせていただきます!!」 「あぁ、今後もよろしく頼む」 しっかり握手を交わした二人はその後、キュリオの合図により刺繍に使う銀の糸が丁重に部屋に運び込まれると同時に…ロイは大急ぎでアオイの採寸を始めたのだった―――