「キュリオ様!アオイ姫様っっ!!」


やがて…帰還したキュリオと元気なアオイの姿に城中が歓喜に包まれ、彼女は泣いて喜ぶ女官や侍女に抱かれたまま一向にキュリオの元に戻ってくる様子を見せなかった。



「キュリオ様。姫様の事は侍女らに任せ、少しお休みになられてはいかがですかな?」



まだ部屋にも戻らず、バスローブ姿のままソファに身を預けるキュリオを見たガーラントが気遣うように声をかける。







「彼女たちにも随分心配かけたからね。もう少しあのままでもいいんだが…」








「…そろそろアオイを返してくれないかなと待っているんだ」