五人は片膝をつき、頭を下げる。気合の入ったブラストの声に疲れた様子は見られず、後方にいる小さな魔導師と剣士の表情は幾分か精悍さを増して一回り成長したように見える。



「使者の務めご苦労だった。道中危険はなかったかい?」



アレスから加護の灯を受け取った大臣が、そのままキュリオの元へと灯を運ぶ。こっそり顔をあげてその様子を興味深く見守っていたアレス。




(灯はお力を込めたキュリオ様の羽だった。役目を終えた羽はどうなさるんだろう…)