「ゆっくり眠るといい、おやすみ」 クスリと笑みを向けたその心には、言いようのない感情が込み上げ… 彼はその想いを唇にのせるように少女の額に優しく口付けを落とした。 そして、ゆっくり窓辺に近づき手身近な椅子に座ると、いつのまにか夜の帳(とばり)が降りていることに気が付いた。 (もう夜か、今日は一日が過ぎるのが早い気がするな…) その時、腕の中の小さなぬくもりがわずかに身じろぎした。 (起こしてしまったか?) と手元へと視線をうつしてみるが、起きる気配はなさそうだ。