ぼくは慌ててしっかりと握られていた手を解くと、彼女に謝った。
もしかしたら迷惑していたかもしれないし、嫌だったかも、しれない。
こればかりは冷静なんて言ってられない。
恥ずかしすぎて普通には謝れず、腕で顔を隠して言った。
「ごっ……ごめん、生嶋さん」
「ううん、大丈夫……」
大丈夫とか言う割には、最後の方が小さい声になってしぼんでいた。
ちょっとしたことで真っ赤な林檎みたいになって、可愛いな……ってダメダメダメ! 意識しちゃダメだ。
ぼくは一度大きく息を吸い、生嶋さんに提案した。
「ここから少し先に休める所があるから、そこで少し話する?」
よし、冷静に言えた。
言葉を言うごとに緊張してしまいそうになる。
けれど、生嶋さんは首を振った。
「ここで十分だよ。ここでちょっと、話そっか」
ぼくもうん、と頷くと少し微妙な間を空けて、生嶋さんの隣に立った。
漏らした息が白く見える。
もしかしたら迷惑していたかもしれないし、嫌だったかも、しれない。
こればかりは冷静なんて言ってられない。
恥ずかしすぎて普通には謝れず、腕で顔を隠して言った。
「ごっ……ごめん、生嶋さん」
「ううん、大丈夫……」
大丈夫とか言う割には、最後の方が小さい声になってしぼんでいた。
ちょっとしたことで真っ赤な林檎みたいになって、可愛いな……ってダメダメダメ! 意識しちゃダメだ。
ぼくは一度大きく息を吸い、生嶋さんに提案した。
「ここから少し先に休める所があるから、そこで少し話する?」
よし、冷静に言えた。
言葉を言うごとに緊張してしまいそうになる。
けれど、生嶋さんは首を振った。
「ここで十分だよ。ここでちょっと、話そっか」
ぼくもうん、と頷くと少し微妙な間を空けて、生嶋さんの隣に立った。
漏らした息が白く見える。


