チョコミントが溶ける頃にのレビュー一覧
5.0
切ない……!
読み始めは、あんなに甘くて可愛くて。そんな初々しい二人のデートに「羨ましいな」なんて思っていたのに。
幾羽ちゃんは、きっとあんな秘密がなかったらもっと活発で更に茶目っ気のある子だったんじゃないかな、と思いました。
前半で垣間見せた儚い顔や、おとなしいイメージは、きっと生まれ持ったものじゃなくて、環境や状況故に身についたんでしょうね……
思いを秘めたままずっと世尾くん見つめ続ける一途さと、誰にも秘密を告げずに笑う強さ。
幾羽ちゃんの芯のある恋に、心を打たれました。
そして、男の子の視点で語られたストーリーなのに、こんなにも感情移入して泣きそうになるなんて。
世尾くんの迎えたほろ苦い結末に「これが自分だったら」と重ね合わせてしまい胸が苦しい。
世尾君の気持ちが痛いほど伝わってきて、キュンキュンしたり、切なかったり、涙がでたり。
物語に、読者を入り込ませるような、そんな文章力、表現力がすごいと思いました。
突然居なくなってしまった人に対する後悔は、考え始めるとあとを立ちません。
もっと優しくすればよかった。もっとお話すればよかった。もっと、もっと、もっとー・・・
そんな後悔から前を向き、そして歩き始める。
ほんとうに世尾君はすごいと思います。
これは、絶対読んで後悔はないお話です。
是非、読んでみてください。
何が大切な事に気づけるはずです。
放課後、いきなりデートに誘われた主人公、世尾。
恋人同士と言うわけでもない関係だが、そんな
少女、幾羽とデートをする事に。
楽しそうに微笑む、笑顔の幾羽だったが――……
***
『私、世尾君のことが――』
観覧車で、彼女が伝えたかったこと。
恋と彼等自身を『チョコミント』と表現した彼女の思い。
胸が締め付けられるようで、でもどこか彼等の恋を素敵だなぁ……と思っている自分も居ました。
彼女が最期に起こした行動も全て、儚げで。
世尾君は、きっとこれから暫くこの世界で苦しむのでしょう。
それでも、彼がこの世で強く生きていこうとする姿に胸を打たれました。
甘いだけでなく、本の少しミントの混じった、そんなチョコミントの様な二人の恋。
是非御一読下さい。素敵な物語です。
「世尾くん、今から私とデートして下さい」
ヒロイン幾羽の片想いから
始まった一つの切ない恋物語。
彼女が抱える“何か”を知らずに、
幾羽に誘われるがまま一日を
彼女と過ごした主人公優成は、
幾羽の可愛らしいところや
優しい雰囲気と心に心を惹かれていく。
幾羽の綺麗なアクアの髪と、
優成の茶色の髪。
二人はまるで“チョコミント”。
最後に乗った観覧車の中で起こった事柄。
優成は避けられない幾羽の運命を知る――。