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そして次の日。俺は3日振りに制服に腕を通した。
決して莉緒に言われたからじゃない。
母ちゃんにはずっと腹痛と嘘をついていたし、その仮病が通用するのはせいぜい3日。腹痛という嘘がバレバレな理由でよくズル休みできたほうだと思う。
「食あたりかしらね?今日もダメだったら病院に連れて行こうと思ったのよー?」
「………」
完璧に信じている母ちゃんに心苦しさを感じつつ、俺はテーブルに用意されたトーストと目玉焼きを口に入れた。
うちの家族構成は母ちゃんと親父と俺の三人暮らし。
親父は単身赴任で九州に出張中。俺の顔は母ちゃん似で人付き合いが苦手な性格は親父譲りだと思う。
「……いってきます」
玄関で靴を履いてドアを開けた。
制服と靴を合わせると計10キロあるんじゃないかってぐらい体が重い。
……はあ。学校行きたくねーな。
「おい。これから葬式にでも行く気かよ」
顔を上げると家の前には莉緒がいた。



