玲汰、知ってる?



……また家にでも行ってみようか。 

いや、また昨日の往復を繰り返すだけ。

 
心は落ち着かないのに、こんな時に限って普段は目につかない場所が気になったりする。

それは本が乱雑に入れてある棚。何故か1ヵ所だけ妙に飛び出ていて、それは小さいころのアルバムだった。


……そういえば莉緒が中間テストの勉強の時に泊まりにきて、俺の部屋でこれをパラパラと見ていたっけ。

それを思い出しながら、俺も一ページ目をめくってみた。


最初の写真は保育園に入園する前。

まだ首が座っていない赤ちゃんで俺は青のおくるみ。莉緒はピンクのおくるみに包まれている写真。

きっとまだ目は開いてなくて外の世界はおろか、光の色さえ知らない時代。

そんな頃から莉緒は俺の隣にいた。