「お前は本当に変わらないな」
自然とそんなことを言っていた。
遊園地に来て真っ先にジェットコースターに走りにいくところとか。絶叫マシンを立て続けに乗り回しても平然としている。
その乗り物を乗りたがる順番も、黙ってれば大人びてるのに実は俺よりも中身は子どもっぽい一面もあって。
こうして観覧車に乗ると窓に張りつきながら景色を見るところも昔となにも変わらない。
「変わっただろ、色々と」
「……え?」
オレンジ色の夕焼けが莉緒の顔を照らす。
「まず玲汰の人見知りが直った。体育祭のリレーで目立ってから女子たちからよく話しかけられてる」
「そ、それはお前が……」
「あとは勉強だってやればできるし、ほら嫌いな野菜だって食べれるようになった。なにごとにも自信がなくて背中を丸めてたのに今はそれがない」
「………」
「変わったよ、玲汰は」
その瞳がまっすぐに俺を捕らえている。
……こいつって、こんなに綺麗な顔してたっけ。
いや、それは出逢ったころから感じていた。認めなくなかったけど、悔しいけれど、莉緒はすごくすごく綺麗だ。
「……なんだよそれ。俺のことばっかりだな」
見つめ合うことができなくて、俺は窓の外に目を向ける。
「うん、玲汰のことばっかり」
そしていつだって俺の心を掻き乱す。



