玲汰、知ってる?


ゆっくりと回ってくるゴンドラ。係員に案内されて俺たちはそれに乗り込んだ。

観覧車って久しく乗ってなかったけど、座る椅子がソファーのようになっていて座り心地がいい。

それどころか中はピンク一色で観覧車って地味なイメージがあったけど……って。


「これ確実にカップル専用じゃね?」

乗る時は気づかなかったけど絶対にそうだ。

前後で揺れているゴンドラは普通だし、そのガラスに反射している俺たちのゴンドラはハートの形をしていた。


「はは、まあ。可愛いからいいじゃん」

そういえば今日1日カップルに間違われることが何度かあった。男女で遊園地に来ていれば必然的にそう思われるんだろうけど。

俺たちでもカップルに見えるんだなって。

だって小さい頃は勿論そんなことは思われないし、莉緒は大人びているからたまに俺が弟だと間違われたこともあった。

だからいつの間にか高校生になって、こうして隣同士で歩けばそう思われる年齢になったんだなって、染々と考えたりして。

それなのに莉緒は窓に張りついて、沈みはじめている夕焼けを食い入るように見つめていた。