_YUZUKISIDE_
























実愛が何を言っても、顔色一つ変えなかった志生。













































でも。








































"あの女は傷ついたことがないから、傷 
ついた人の気持ちなんてわからないんだよ!!!!!"
























































実愛が言ったその一言に顔を歪めた。
























そんな志生をお構いなしに実秋は言いたい放題だった。















































































黙って、志生を見れば。


















肩を震わせていた。


















































さっきまでの志生じゃ想像できないくらい弱々しくて。








































































それでも、実愛を止めなかった俺は多分。


















































最低だったんだ。


























































      "羨ましい"


































そう言いかけた瞬間。























































志生の叫び声が響き渡った。
















































" なにが、傷ついたことがない、よ。
 なにが、傷ついた人間の気持ちなん
 て分からないよ!!!!"

















"あんたに私の何がわかるの!?!?"
























"私の何処を見て愛されてるなんてい 
 えるのよ!!!!
 幸せ?
 私の何処が、幸せって言うのよ!!!"









































"孤独を知らない人間っ??笑わせない  
 で!!!!私は何時だって孤独だよ!!!!"




































"私はあんたが羨ましいよ!!!!
 居場所があって、大切なものがあっ
 て、愛されていて、幸せで、孤独と
 は無縁なあんたが!!!!"































頬には沢山の涙を伝わせながら荒々しく言う志生。

















































































"....どうして私がこんなに傷つかな 
 きゃいけないのよ!!!!"




































最後に言った志生の一言が俺の胸に重く響いた気がしてならなかった。