自分に嫌気がさすのは、芽依ちゃんに関してのことだけじゃない。
俺はいつだってワガママで自己中で、思い通りにならなきゃ歯痒くて堪らないガキでなんだ。
……突然現れた莉子に、今更ふざけんなよなんて思う資格、俺にはないことは知ってるんだ。
傷付けたのも、彼女が離れる原因を作ったのも俺。
何も解決なんてしてないのに、何も終わってなんかないのに、ただ俺と莉子の間の時間が止まってただけだっていうことは知ってたはずなのに。
自分が芽依ちゃんに出会って、好きになって、付き合えるようになって、そんなの莉子は知る由もないし、知ったところで関係ない。
今更、なんて怒れるのは芽依ちゃんくらい。
ねえ、芽依ちゃん。
こんな俺だけど、どうか俺だけは諦めないで。

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.759/img/book/genre1.png)
