「持田ってさ、突然信じられないようなこと口にするよね」




オムライスをスプーンでつつきながら、芽依ちゃんが言った。




「……例えば?」

「ポテトちょうだい」

「うん、いくらでも食べていいよ…じゃなくて。自分で話し振っておいて無視しないでよ」




ポテトを加えながら首を傾げる芽依ちゃん。

いちいち可愛くて心臓に悪いから、やめて欲しい。


自分の何気ない仕草にどれほど殺傷能力があるか分かってないから恐ろしい。


てか、それを周りの男がいやらしい目をして見てるのが腹立つ。

てめぇら、まとめて消してやろうか?


そんな思いを込めながら睨めば、みんなすぐに視線を逸らしてく。

だったら最初から見んなっつーの。





「俺の女、とかさ……」