そんな時、綾乃から連絡があった。
今良太と遊んでいるから、美和と一緒に遊びに来なよという遊びの誘いだった。
僕は美和が出て行ってしまったことを伝え、とてもおちこんでることも伝えた。
ただ、美和が出て行った経緯や理由については伝えなかった。
どうも僕の愛の形は他人には理解されづらいことをわかっていたからだ。
だから、今まで美和と喧嘩したときも、良太や綾乃には詳細を伝えることはなかった。
綾乃は「今はそっとしておいたほうがいいんじゃない?」と言い、良太は「そんな時はパーっと遊びに行けば気分も晴れるって」と言い、2人は僕のために今回のキャンプ旅行を企画してくれたのだ。
そんな心優しい友人2人に、僕が抱いた気持ちは。
良い友達に恵まれた。
本当に嬉しい。
旅行に行ったら少しは気が晴れるかもしれない。
そんな気持ちではなく。
”死ぬなら一人じゃない方がいいな”
そんな気持ちだった。


