死にかけていたという事実に驚く一方で。





僕は自分の憶測が当たっていたことを少し喜んでいた。






あの部屋にいる間、自分が死にかけているなんてことは夢にも思わなかったけれど。






それでも、あの貼り紙に会いたい人の名前を書くことが、あの部屋から出る唯一の出口だったのは当たっていた。





今一度、自分が現実に帰ってきたことを確かめるように。







僕は目いっぱい息を吸い込み深呼吸をした。







今から美和の口から驚愕の事実を告げられることも知らずに。