けれど、特徴ならわかるから、探せば見つかるはず…!!

あの凛とした澄んだ低い声にほのかに香る柑橘系の香り…。

懐かしい温もり…。

どこか安心する暖かさだった。


「…華?も…か…。百華!!」

「…っ?!」

沙知の声にハッとして、記憶の深いところから一気に私は現実に引き戻される。


「ご、ごめん、沙知。なぁに?」

「もー…もう、大丈夫?って聞いたの!!ボケーっとしないの!!」


「ん、ありがとう。もう、大丈夫だよ。」

あはは…と、苦笑いしながら答える。
沙知はまだ、疑ってるような表情をしているが、私がにっこり笑うと満足したように笑い返してくれた。




「ほらー、席着けー。」
その時、担任らしき先生が入ってきて、私と沙知は慌てて席に着いた。