私は急いで鎖に手をかけた。



鎖は男の人の片手と壁とを繋いでいて男の人はそこで力尽きかけていた。



チリン♪



私は刀を出した。




ガチャン!




私は封印の鎖を叩き斬った。




「大丈夫?!」




よく見たら傷だらけ…。



いったい誰が…こんな酷いことを…!




「目を開けて!」





治さなきゃ!



私は男の人の胸のあたりに手をかざして妖力を流し込んだ。



…あれ?



私の中にある妖力ってこんなに少なかったかな…?



少し不思議に思いつつ急いで治した。



全て治し終えると強制的に変化が取れて元の姿になった。



尾咲狐は戻るさい私の肩に乗った。




「早くうちに連れて帰ろ…!

ねぇ、冬紀っ…」




まだきてないんだった…。



大丈夫かな…。



別行動をして結構時間が経つけど…。




「雪莉さん♪

お探しのものはこれですか?(♪)」




「ゆ、ユウ!?

どうしてここが分かったの?!」




目の前には大きな羽に乗ったユウとしょげるように乗っている冬紀が居た。




「帰りが遅いからですよ。

分かったというより遥が…」




遥?



ユウの後ろで隠れて座っていた遥が顔をひょこっと出した。