冬紀(side)



さーて。




「君はことごとく僕の嫌いなことを

してくれるね。

代償は死んでもらうことだけど…、

いいよね?」




雪莉に冷水をかけた時怒りがこみ上げてきた。



とどめに雪莉を殺そうとした。



その時点で怒りはピーク。



本気を出したら氷虎の目になるんだよね




でも今は雪莉に触れられて信じてもらってたったそれだけだけど冷静さを取り戻した。



雪莉は昔からそうだった。



どんなに醜い感情が込み上げてきても、雪莉が触れれば…、鈴の音の様な綺麗に澄んだ声を聞けば醜い感情が浄化されるみたい。




「全てを冷たく閉ざしてしまえ…!

零下の寒さに凍え苦しめ…!

絶対零度!!」




足元で渦巻いていた雪が絶対零度の合図で僕の周り全てに飛び散った。



これで三分の二は減ったはず…。




……。




…あれ?




……。




全滅…?




はい…?



いやいや、弱すぎなんだけど…!




まぁ、結果オーライでいいか。



僕は手をパンパンと叩いて雪莉の後を追いかけようとした。













「…なーんてね」