「雪莉さんの容体は

多分これからもっと悪化します」




「っ…。

君、さらっとそんなこと言わないでよ」




バツが悪そうな顔をした冬紀が僕に言った。




「何を言っているんですか?

それを止めるのは僕達ですよ?

ネガティヴ思考は捨ててください!」




もぉ!




「僕だって不安ですよ…!

でも何もしないよりいい!

僕達は《雪莉さん》の《友達》であり

《雪莉姫》の《守護者》なんです!

友達を守るのも姫を守るのも

僕達の役目なんです!」




…また取り乱して……。




「っふ」




っ///




「かっこいいことを言ったのに

挙動不審だと格好がつかないだろ?

ユウ…ありがとな…♪

目が覚めた…」




っ///



待ってください!



今の顔反則です…!



僕にはそんな趣味ありませんが、あんな顔で笑われたら前の世界の雪莉さんが遥を好き気なった気持ちがわかります。






…僕達は気づいてはいなかった。




この時遥の部屋の扉にもたれ話を聞いている人がいたことを…。