『雪莉、俺達ここに住もう。

どこにも帰る場所なんてないから…。

俺達だけの居場所をここにつくろ?』




『うん…。

私この平地全部に結界かける!

私達以外は誰も入れない。

外からは草や木が

あるだけに見えるように。

もし入ってきても

勝手に元の場所に戻るように、

妖狐の化かす力も使って…』




『うん!

雪莉しかできないもんね!

お父さんが何故か教えてくれた

結界や対魔術や呪詛の取り方、

雪莉しか出来なかったもん!』




『お母さんとお父さんの

お墓もちゃんと……

ちゃんと…作ら…ない…と……

…お母さん…お父さん…うぅ』




『泣かないで雪莉…。

泣かないで…よぉ…。

ゔぅ…お母さん…お父さん…』




誰かを恨んではいけない。



分かってる。



分かってるけどでも、辛いよ。



もっと一緒にお話ししたりお出かけしたり遊んだりお絵描きしたり…。



まだまだやりたい事、たくさんたくさんあったのに…。



お母さん…お父さん…。