遥さんはそれだけを言うと元の姿に戻って椅子に座った。




「じゃあ、俺からね♪

俺は狐桜輝だよ。

雪莉の双子の兄」




「私は双子の妹で狐桜雪莉です♪」




私達は妖怪返りの姿になった。




「俺達は桜九尾と桜白狐の

妖怪返りなんだ♪」




「俺のタイプは雷。

雪莉のタイプは類稀に見るレア。

俺達は雪莉のタイプを《桜》って

言っているけどね♪」




「桜…?

どうして…?」




「それは使う力の妖力が

桜の花びらだから…。

例えば…」




私は桜花陣を空中にボール型にして作った。



その時、私の桜の形の妖力と桜色の光の粒が辺りに散らばった。



そしてボール型の桜花陣の中に私の妖力を閉じ込めた。




「こんな感じに私の妖力は

普通とは違う形をしています。

この妖力の癖は

お母さん譲りなのですけど…」



それより私遥さんの名前今初めて聞いたよね…?



ならどうしてあの時名前を私は呼んだの…?



それに遥さんも私の名前知らなかったはずなのに…。




「どうかしたのか?」




「え?!

えっと、なんでもないです…!」




「…?

ならいいが…」




ずっと無意識のうちに見ていたから変だと思われたかな…。