桜ノ雫 ~記憶編~

降りる途中に妖怪返りの仮の姿に変幻してながら。



私の服装はミニスカートの様な夜桜をモチーフにした着物に白い桜の刺繍がある白い帯。



黒のハイソックスに高下駄で、着物より大きな白くて下の方に桜のレースがある羽織に袖を通している。




「輝〜!」




「っうわぁあ!

急に降りてこないでよ。

ビックリした…」




私は笑ってお礼を言った。




「琴音ちゃん見つけてくれてありがと」




「うん♪」




私達は魔犬に向き直った。




「双子狐の凄さを見せてあげる♪」




「でも雪莉、怪我してるよ。

大丈夫?」




「大丈夫だよ♪

じゃあ…行くよ?」




私は輝を見上げた。



すると輝も優しく笑って




「了解♪」




と言った。




「冬紀!」




「ユウ…遥!!

遥大丈夫なの?!」




「おかげさまで…な」




「じゃあ、僕達も」




「行きますか♪」




私は腰についていた刀を抜いて魔犬の後ろに回った。



案の定、私の方を向いた魔犬は反対側にいた輝に気づかず輝の刀を受ける。




〝グワォオオオ〟