「本当に?!」
「いいの?」
「…いいってわけじゃない。
でも、子供二人に
涙を流しながらお願いされたら
断れないでしょう?」
笑顔を浮かべた輝はどこか優しい笑顔だった。
雪莉もこんな気持ちだったのかな…。
大好きな兄が優しい兄になってかっこよくなって。
だから雪莉はあの日壊れたんだ。
たくさん思い出が詰まったからこそ失う時壊れてしまう。
多分この世界で俺は最後になる。
後戻りはもうできないから輝を失う《定め》とも言われる《運命》を変えないといけない。
輝は雪莉を失えばみんなが死ぬって言ってた。
でも、そうじゃない…。
輝も失ってはならないんだ…。
何度も何度も輝が失われる世界で雪莉は壊れる。
その逆もあった。
雪莉を失うと輝が壊れる。
お互いを失った辛さは…失った心の光は決して二度と照らすことはできないのだから…。
「優希?」
「どうしたの?」
いろんな思考を巡らしていると輝がストップと言わんばかりに声をかけてきた。
