桜ノ雫 ~記憶編~


「陰狼との関係を隠すとしたら

理由は絞られてくる。

陰狼が今は毛嫌いしている妖も、

昔はそうじゃなかったんじゃない?」




「…」



「…そうだよ」




「柊っ!」




「もう全部バレてるよ。

躬如みたい。

躬如を敵に回すと

こんな感じなんだろうね…」




っ!?



躬如…?




「陰狼は昔妖が好きだった。

だけどそれでどうして僕らが式だって

分かるの?」




「消去法だよ。

これほど陰狼に執着心を

持っているなら呪縛式じゃない。

呪縛式は脳を占領するからね。

なら側近かと言うとそうじゃない。

今の陰狼に近づける妖はあと一つ」




「式だけってこと…?」




「そう。

簡単でしょ?

…それであと一つ。

二人からは同じ匂いがする。

陰狼に嘘ついてない?」




これが引っかかっていたものの正体。




「 …どうしてそう思うの?」




「同じ匂い?」