桜ノ雫 ~記憶編~



「ここから先は進ませない」




「それが僕らの最後の役目…っ」




最後の…?



まただ…。



さっきから何か引っかかる…。



なんだろう…?



そうか…。



だから引っかかったんだ。





「二人は陰狼の式だよね?

それも昔からずっと側にいた」




「「 っ!? 」」




「ずっと引っかかる事があったんだ。

今まで見た式はこれほど陰狼に

執着心を抱いてはなかった」




「…だからってどうして分かるの?」




「私たちは何も言ってない」




やっぱり。




「反論をしないって事は

間違っていないってこと」




「ち、違う!」




「陰狼は僕らの主。

それ以外なんでもない!」




「そこで否定をしてしまうと

説得力が消えるよ。

君たちは上手く騙せていると

思っているのかもしれないけど、

顔に出すぎてる」




二人は互いに目を見合わせた。



もう否定はしなくなった。