遥に…?




「優希、一つだけ推理ミス」




「推理ミス…?」




推理っていうほどのものじゃないんだけどね…。




「俺が優希に植え付けたのは

《前の世界で俺が優希と会った時の

記憶だけ》だよ?」




「…えっ」




じゃあどうして俺の中に雪莉との記憶が戻っていたの?




「雪莉の記憶は多分、

誰も誰からも消せないんだよ…」




「…そうか。

桜九尾だから…」




守護者から主の記憶が消える事がない。



すると一生懸命考える俺を見て優しく笑った。




「それもそうだけど…」




ドンッ!!!




っ?!!



輝が話している途中に遠くの方で大きな音がした。



その音の直後地響きが辺りに響いた。



立ってはいられないほどの地震っ。



俺は地面に膝をついた。



そして次に目にしたのは神堕ちした姿のだいだらぼっちだった。