桜ノ雫 ~記憶編~

正体がバレる。




「私の…血を…飲んだの」



…助けてくれた人に何も言わないなんてできない。




「血って…。

君の血を飲んだの?」




コクリ




「…来るぞ…!」




魔犬は素早い動きで二人に襲いかかった



でも、二人はすぐにその場を離れて木の上に乗った。




残りの二匹は目の白眼のところが真っ黒になりフラフラしていた。



多分闇景色は目を見えなくする術なんだと思う。




「いくら何でも血を飲んだだけで

こんなに凶暴化する?

君何者?」




苦笑いをしながら白い髪の人は言った。




「…凶暴化もあるだろうがあれは元々

嗅覚が優れているんだ。

それが血を飲み倍になった」




「分析するのがお得意で」




「…褒めてるのか?」




「そう思う?」




「…いいや」




楽しそう…。



見てるとホッとする…。



それに何処か懐かしい。




「…」




すると急に私を抱いている人が少し遠くの木へと飛び移った。



私はすぐに理由がわかった。



二人がいた場所に魔犬が襲ってきたから



でも、




「ってこら!

気付いてたなら教えてくれない?!」