桜ノ雫 ~記憶編~


「…おそらく目はあまり見えていない。

なら何故ここまで来れたんだ…?」




遥はそう呟いた。



確かに目が見えていないのならどうやって…。



糸は切った。



結界も張って妖力が外に放出されることもない…。



どうやってここまで…。



だいだらぼっちの目に吸い込まれるように私はただ見つめた。