またこの目で誰かを不幸にするんじゃないかって思ってしまって…。
この目を見た途端またあの時の村人のように態度を一変されるんじゃないかって思った。
私にとってはそれぐらいトラウマだったから。
抵抗して足を崩し倒れた私を庇ってくれたあなたの胸に顔を埋めながらそう訴えた。
でもあなたはこんな身勝手な私を見捨てはしなかった。
『雪莉は桜九尾であるあんたの母親が
…母親の目が嫌いだったのか?』
『…お母さんの目と私の目は
同じじゃない…』
『あぁ。
確かに同じではない。
だがあんたの目…俺は好きだ』
『…え?』
『ほらな…』
『っ///』
『また目を隠す…』
遥はまだ気づいてないだろうな…。
あの時私が目をまた遥の胸に埋めたのはいつもより近い遥の優しい顔に顔を赤くしていたからでもあること…。
『あんたの母親が綺麗な目を
持っていたように、
あんたもまた綺麗な目をしている。
それは偽りもない俺の言葉だ。
もう、過去に囚われなくても
いいんだ…』
