そう思うと心臓が圧迫されて鼓動が早くなる。



詰まり怖い…。




「…遥。

大丈夫、大丈夫だよ…」




っ?!




俺があまりにも暗かったせいか雪莉がそばに寄って頭を撫でてくれた。



身長のせいで背伸びしていた事はあえて伏せておく事にしよう…。



心が温かくなる。




「…雪莉と遥には

神矢家本家に乗り込む時に

後衛をやってもらおうと思う。

俺たちが前衛でね。

雪莉はあまり表に出したくない。

あいつが狙うのは雪莉だから」




雪莉がまた狙われる。



それは俺が許さない。




「輝…」




雪莉は輝に抱きついた。



だいたい察しはつく。



やっと思い出した記憶の中にいる輝は血に汚れそして死んでいる。



でも目の前にいるのは血を流していない自分の最愛の家族だ。




「…相変わらず泣き虫だね。

大丈夫だよ。

今度は絶対に失わない。

きっと守り切ってみせるから」