雪莉…。




「俺も…ワガママだとは思う…。

それでも…」




俺が勇気を振り絞って言おうとした時ユウと輝と冬紀がクスリと笑った。



???



訳が分からず俺は混乱した。




「やっと本音聞けた♪」




「結構前に三人で考えたんだ。

遥達と合流したら二人の本音が

聴きたいねって♪」




「作戦成功ですね♪

遥、雪莉。

時には甘えたってワガママ言ったって

いいんですよ♪」




「俺たちはそれを全部

受け止めてあげるから♪」




「まぁ、限度があるけどね」




「ありがとう」




俺は心からそう思った。



俺が身体の血と闘わないといけない事は雪莉以外には知られたくない。



それに離れたくない…。



今ここで雪莉の手を離してしまうともう二度と掴めない気がしてしまう…。



もしかしたら離れていくのは俺の方なのかもしれない。



だからこそこれほどまでに不安になるのかもしれない…。




「遥…大丈夫?」




「大丈夫だ」




雪莉が心配そうに見つめるのを見ると現実逃避と言うものをしてみたくなる。



このまま皆で誰もいない静かなところへ行きたくなる。



でも現実はこうして目の前にある。



今はこうして正気で何の症状もないがきっと直ぐに俺の命の代償が俺へと課せられる。