「咲き誇れ…。
月夜に舞う花びらの如く…。
舞い散れ、桜吹雪!」
私がそう唱えると私のいるリングの中で私の桜の妖力が吹き乱れた。
案の定リングは壊れバリンッと大きな音を立てて砕け散った。
遥…あなたならきっと命がけで守ろうとする…。
私もやってみるね…。
「珍しい…。
リングが壊れてしまいましたね」
私はその場に片膝立ち座りをして様子を見ていた。
「しかし…もう遅い」
「っ!」
「言ったでしょう?
計算通りだ…と」
陰狼は薄ら笑みを浮かべて後ろのフードから妖刀を出した。
っ!!
陰狼はそのまま妖刀を後ろに構えた。
カキンッ
金属と金属がぶつかり合ういやな音がした。
酒呑童子と陰狼が一対一で一騎打ちをしていた。
陰狼は薄ら笑みを浮かべながら酒呑童子の攻撃を受け流していた。
