そんなの…いや…。
いやだよ…。
〝なら、もう一度抗って!!
ダメだってあきらめないで!!
もう気づかないふりなんてしないで!
あなたはもうちゃんと
全て思い出しているはず。
思い出して!!
目の前であなたを命がけで
守ろうとしてくれているのは誰!〟
その時私の胸の前で何かが光った。
それはあの人がくれたプレゼント…。
ネックレスだった。
遥…。
私の中で何かのガラスが割れた音が響いた。
そして涙がどんどん溢れた…。
「遥!!」
私はリングの中でその名叫んだ。
この声が届かない事はわかっていた。
うぅっ。
頭が痛いっ。
でも、遥はもっとツラいから…。
…何も伝えられないままもう死にたくない!
ちゃんと《ごめんね》を伝えたい!
《ありがとう》って伝えたい!!
なのにどうして私はいつもいつも大切な事を言う前に…。
私にもっと力があれば…。
遥…。
遥なら今の状態でどんな事をする?
遥…あなたならきっと…。
