この声は私の頭の奥深くまで響く。



そして心にも。




〝もう一度思い出して、

あなたが愛したあの世界の事を

あなたが愛した優しい人達を

あなたの事を一番愛した

あの人の事を思い出して…〟




っ!!



頭がいたい!



割れそうなくらいに。




〝確かにこのままいられれば

楽かもしれない。

何も思い出さなければ最愛の兄と

ずっといられた。

そうでしょ?〟




っうぅ。



頭が割れそうっ。



無理にねじ込まれた歯車を無理に引っこ抜いているように頭がっ。




〝確かに思い出すことは

辛いかもしれない。

でも、受け入れないと何も進まない!

あなたはあなたが一番愛した優しい

あの人の名前を忘れたままでいいの?

もう、あの人には会えなくなる。

それでもいいの?!〟