「雪莉ちゃ…ん。
ダメ…だよ、来ちゃ…」
え?
いつ目を覚ましたのかはわからないけど虚ろな目で私を見ながら琶音君は言った
「…どういう…こと?」
「祓ぃ…屋…が、ゅ……ん…を、
消…ぅ…と……ケホッゲホッ」
っ!!
「琶音君!?
無理しないで!」
無理をしていた琶音君を落ち着かすと私は輝が走って行った方を見た。
祓い屋…。
聞き取れたのはそこだけだけど…。
助けに…行かなきゃ…。
輝…。
「雪莉、後ろ!!」
輝?!
後ろ……?
っ!!
私は今まで別のことに気を取られすぎて気づかなかった三つの妖怪の気配に気づいた。
あれは妖怪と言うより…魔犬…!
魔犬は本来こんな所に出てくるはずないのに!
このままだと琶音君が…。
私は立ち上がろうとした。
でもそれはできなかった。
私は座り込んだまま自分の足を撫でた。
立ち上がる力が出ない…。
