雪莉(side)
っ!!
その時、たくさんの記憶が写真の束をばら撒いたかのように舞い上がった。
私は…誰?
あなたは誰なの?
この記憶は確かに《私》の物。
でも、私には関係ない。
なのにどうして?
涙が溢れて溢れて…止まらない。
とても…切ない…。
「何故泣く?」
「…分からない」
「…そうか。
…あんたのことは俺が……
消えるまで絶対に守りきる。
それが最後に俺の選んだ
…選択肢だ」
っ!!
なんだろう。
あなたも私も明日の早朝に死ぬと言うのに。
《私》はどこか安心している。
それからしばらくして向こう側にいる男の人は眠った。
私はふと胸についているネックレスや手についているブレスレット、そして髪についていた簪のような髪飾りに手を伸ばした。
…わからない。
その時胸のネックレスが光った。
………
……………
…………………………
