桜ノ雫 ~記憶編~

だが、雪莉にみんなを殺させるということはどんな死より辛い。



雪莉も殺された四人も。




「物分りが良いようで」




目に光がない雪莉はただ立っていた。



雪莉を正気に戻さないといけない。




「雪莉はきっと俺が守ってみせる。

だから琶音と琴音に伝えてくれ

これからのことは頼んだと…」




俺は気持ちと伝言を残した。



優希なら気付く。



俺は妖怪達に囲まれながら陰狼の後をついて行った。