桜ノ雫 ~記憶編~

遥(side)



雪莉の目から光が消えた。



あの笑顔も、全て消えた。



雪莉は最近何かに思いつめていた…。



占領される頭の中それが後押しになったのか?



何故俺は気づいていたのに救えなかった?



救おうとしなかった?



意味がないと決めつけて…招いた結果がこれだ…。




っクソ!!




ドクン。ドクン。ドクン。



体が熱くなる。



冷静を保てなくなる。




「うあぁ!!」




「ユウ!!」




俺がグダグダしている間にユウが式札に捕まった。



続いて冬紀、輝、優希も捕まった。




「あ、そうそう。

式札なのはあなたとその子のだけです。

その八枚は力封じの術札です。

私的にはあなたとその子が

欲しかったのでね」




守護者は姫が倒れると誠の力が出せなくなる。



そして姫が消えると紋様も消える。




「何が目的だ?

あんたの目的は雪莉消すことと

はじめ言ったがそれは嘘。

ならば、この前つぶやいた

『手に入れる』が本当の目的か?」




「御名答。

ックックック。

あぁ、ここで一つ

取り引きをしませんか?」




「取り引き…?」




「えぇ。

あなたがこちらに来ると此処の四人

助けてあげましょう」