あの日、初めてこの街に降りてきた時、周りになかなか馴染めなくて、私達は途方にくれていた。



その時私達のはじめての友達になってくれて色々教えてくれたのはまぎれもない琶音君と琴音ちゃんだから。



二人が本物の妖怪って知った時は騙されていたのかと思って悲しかった。



でも、私と仲良くしてくれたのは紛れもなく二人だから受け入れることができたんだよ。




「今助けられる人を助けないでいたら

きっと…うんん…。

絶対後悔する!!」




想いを全部伝えた時輝は優しく笑って
「分かった」と言ってくれた。



輝はそっと目を瞑った。



そして変幻し始めた。



妖怪返りは妖怪の血を引くものの事で妖怪返りの姿が私達の本当の姿。



妖怪返りの姿へと戻る時は容姿が大きく変わる。



顔が変わるわけじゃなくて姿が妖怪に近い姿になる。



私なら人の耳の代わりに桜白狐の真っ白で先が桜色の耳に変わる。



それに尻尾もつく。



真っ白で先が桜色になった美しい桜白狐の尻尾が。



此処までは輝と姿は同じ。



違うのは服装。