それから暫くして辺りが静かになった。



終わったか…?



流石に疲れるな…。



俺は少しだけ立ち眩みがする頭を少し抑えて治るのを待っていた。



その時、白くなっていた視界に映ったのは倒れかけの雪莉だった。




「雪莉…!!」




俺はすぐに雪莉の近くに駆け寄った。



駆け寄って助けたはいいが貧血で倒れそうになった。



雪莉を支えている状態で倒れたら雪莉が怪我をする…。



俺は近くにもたれられるところがあるか確認して近くの壁にもたれた。




「大丈夫?!

遥、顔色がわるよ?!

…雪莉は多分妖力を

使い切ってしまったから

…だと思うけど、

遥までそんなになるなんておかしい」




確かに…。



俺自身、妖力はそんなに少なくないはずだ。



ならどうして…。




「これでしばらくは安心できますね。

その間に僕から一つ

言っておかないといけない事が

あります…」




…。



雪莉が眠っいるその間に話すこと…。



眠っている雪莉と一緒に壁にもたれかかった。



寝ているからだと思う。



少し肩に力が載せられていた。



…??



少しだけ軽くなったような…?



気のせいか。





「輝も聞いてください。

僕達はこの旅行が終わると、

元いたところに

戻らなくてはなりません。

本当は役目があったのですが…

その役目が果たせない時、

僕達は帰らなくてはならないのです」