桜ノ雫 ~記憶編~


雪莉と契約を交わした時の…。




「しかし、姫には死の定めがあった。

桜白狐である双子の兄が

見た予知夢には姫が死ぬと守護者が皆

殺されると。

兄はずっとその予知夢に悩まされた。

そしてある決断をした。

自分が姫の失う命の対価になると。

姫には知らせず独断で動いた。

そして兄は死んだ」




…雪莉…?



雪莉は涙を流していた。



溢れる涙は止まることを知らないかのように次から次へと流れた。




「姫の悲しみは大きかった。

自分の声では姫を助けることが

できない。

バケモノはそう思い、

鬼の少年に託した。

そして少女は鬼の少年により兄を

失った悲しみに打ち勝つことができた。

しかし、その後姫には死が訪れる。

誰もが驚いた。

少女の死は兄の手によって

防がれたと思っていたから。

バケモノは少女を失った時

誰よりも早く姫が飛ばされた世界に

気づき仲間から自分に関わる記憶を

全て消し去り姫の飛ばされた世界へと

行った…」




バケモノは記憶を消した?