「これはむか〜し昔のお話です。
ある村に人間と妖怪、半分ずつの
血をひく呪われた忌み子が
一人生まれましたとさ」
忌み子…。
「その幼子はある四つの呪われた
力を持っていました。
一つ目は眠らす力。
二つ目は悪夢を見せる力。
三つ目は記憶を操る力。
そして最後に記憶を消す力」
眠らす力…?
記憶を…消す?!
どこかで聞いたことが…。
だけど思い出せない。
少しも…何故だ?
「村人はその幼子を忌み嫌い、
親共に殺すことにしましたとさ。
人間と妖怪。
力の差は目に見えている。
だけど、両親は死んでしまいました」
っ?!
優希は一呼吸ついた。
「両親が人間に負けた理由…それは」
「「 っ?! 」」
俺と優希は驚いた。
雪莉が話始めたからだ。
その時の雪莉の目は能力発動時に出る桜九尾の目だった。
桜色の自ら輝き月のような光のリングが入っている桜九尾の目。
雪莉は、驚く俺達に目もくれず語り続けた。
「それは…人を愛していたから。
両親は死ぬ直前まで、自分達の言葉が
村人に届くと信じていた。
でも、届かなかった。
両親は幼子を逃した。
遠くへと遠くへと…逃した」
…言葉が出ない。
優希もそんな顔をしていた。
