私のせいで、私の知らないところでみんなが苦しんでいること…。



ずっと考えていた。



私は生まれてきてよかったのかを。



生き返ってまで私は何がしたかったのか…。




「ックックック。

しかし今日は私は引き上げますよ。

あ、一つ忠告してあげましょう。

あなたは私の掌の上で転がっています。

…いや、正しくはそこの二人はですか。

ックックック」




私と遥…?



手のひらで転がされているってどういう事?




「おや?

まだ気づいていなかったのですか?

まず桜九尾。

あなたは何度妖怪に襲われました?

…三度でしょう?

偶然にしては出来すぎていませんか?

あなたを襲うように私が

式を使わしたのです」




「やはりそうだったのか」




「えぇ。

しかし、もう遅い」




「遅い…?」




どういうこと?



っ?!



この気配は、魔犬?!



しかもたくさん。



あっちの草陰から三体…、そこの木影から三体…私たちの周りに闇に隠れて七体もいる。