桜ノ雫 ~記憶編~

「…遥、目を覚まして…!!」




私は叫んだ。



届かないとわかっていても…。



遥は一言も話さない。



遥は刀を構えなおし襲い掛かっできた。



私がここで避けたら冬紀が。




カキーーーン




「遥!

目を覚まして!!」




私は刀を抜き遥の刀を受けた。




「雪莉ダメだ!!

力でかなうわけがない!」




分かってる。



…っ?!!




「桜の紋様が黒ずんでる…」




ふと目に入った遥の鎖骨にある紋様は桜色ではなく少し黒ずんでいた。




まさか…、妖力に鬼の血が混ざってるってこと…?




っでもそれなら…!




私は遥の刀を流した。



そして抱きついた。



その時流し損ねた刀が肩を斬った。



っ!!



だけどそのまま遥にしがみついた。