桜ノ雫 ~記憶編~

詰まり、ユウは飛んで警備をしている時鳥目故に少しの隙ができてしまう。



その少しの隙の間に炎を投げられた。



間一髪避けることができたがバランスを崩し落ちた所を冬紀に助けてもらった。



が、外妖はユウへの攻撃を止めずに何度も襲い掛かってきた。



冬紀はその的となっているユウを逃し俺を呼んでくるように言った。




「…馬鹿か冬紀は」




氷属性と炎属性。



不利なのはどちらか、嫌でもわかるはずだ。



しばらくして青い炎が見えた。



っ？！



あれは鬼火…？！




次に見えたのは完全におされている冬紀の姿。




「冬紀…！！」




俺は冬紀の目の前に飛び降りた。



冬紀は火傷や擦り傷、そして炎と氷の力の差でボロボロだった。




「…遅い」




氷虎である冬紀にとって炎のそばにいるだけでも辛いはずだ。




「すまない」




相手は暗闇に隠れて姿を隠しているのか…？



暗闇…か。




「…狐火」




一応俺も妖狐だからな…。



俺は手のひらで作った狐火を前後左右に散らばした。



っ！！



影が消え姿を現したのは猿鬼だった。